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哺乳瓶のゲームメモ#1 『Hover:Revolt of Gamers』

大好きなゲームがとんでもないことになってました。

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 Jet Set Radioにドハマりしてインラインスケートを買った人、絶対いますよね。私もその一人です。それくらいJet Set Radioが好きだったんですが、そのJet Set Radioと、あのパルクールゲームMirror’s Edgeにインスパイアされたゲーム、Hover:Revolt of GamersがSteam Greenlightに登録されたのは3年前でしょうか。

 

 とにかく見て下さい。このサイバー感。たまらないですよね。しかもあの長沼英樹氏が楽曲提供してるんです。

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 長沼英樹氏はJet Set RadioのBGMを主に手掛けていた人で、あの「長沼サウンド」が好きな人は沢山いると思います。知らないって人もテレビで聴いたことがあるんじゃないかな。Jet Set Radio Futureの曲になりますが「Funky Dealer」とかはよくテレビで流れてるのを耳にします。

www.youtube.com

  

 Jet Set Radioは、スケートを履いた少年たちがカートゥーン調の街の中を警察から逃げつつスプレーで落書きしていくっていうゲームで、2000年にセガから発売されました。渋谷とか新宿の裏路地の壁に描いてありそうなグラフィティがとってもクール。でもそれだけじゃないんです。「長沼サウンド」があってこそのJet Set Radio。BGMに身を委ねながら走り回るのが最高に気持ち良いんです。一種の音楽ゲームなのかもしれない。

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 Rezというこれまたセガから出ていた音楽ゲームがあるのですが、これがすごいんですね。Rezの話は長くなるのでまたいつかしますが、Rezのキャッチコピー「うって、ノッて、絶頂へ。」がこのゲームの全てを表しています。音楽に合わせてボタンを押すと、その音が効果音になる。ミスせず続けていくと、ハイテンポな音楽になっていく。正に「絶頂」ですね。視覚と聴覚と触覚など、様々な感覚が合わさってこの「絶頂」が生まれることから、「共感覚」がコンセプトにもなっているそうです。

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 Rezは昨年Rez infiniteとしてPSVR向けに配信されましたが、こっちは最高に電子ドラッグです。電脳ダイブ。「シナスタジアスーツ」という専用の振動スーツを着てRez infiniteをプレイするとそれこそ天国です。2度だけ着用しましたが、また着たい。販売して欲しいです。話が逸れました。

 

 つまりJet Set Radioも、言っちゃえば視覚と聴覚と振動の共感覚ゲームなのかもしれないと思ってます。そして発表されたHover:Revolt of Gamers。ここまで読めば分かって頂けると思いますが、めちゃめちゃ楽しみでした。

 

 で、ついに早期アクセス版がリリースされたんですが、楽しいです。当たり前ですね。近未来的世界を舞台に街を跳ね回る。跳ね回るっていう表現でいいのかな。壁ジャンプを駆使して街のてっぺんまで行けるし、そこから落ちることも出来る。壁を走ったり、手すりでグラインドしたり。ハイスピードパルクールアクション。とにかく楽しい。一人称視点と三人称視点を切り替えられるのも楽しい。結構酔っちゃうけど、これこそVRでやりたいです。この世界に行きたい。

 

 それだけで最高なんですが、長沼英樹の楽曲も追加されるらしい。実質Jet Set Radio。最高(先日のアップデートで長沼氏の楽曲がついにゲーム内に追加されたそうです)。

 

 そんなHoverですが、ずっと早期アクセスのままで、リリースされるか分からなかったんですよね。でもさっきGame*Sparkの記事を見てびっくりしたし、読んでみるととんでもないことになってた。新エリアの追加、キャラクターの追加は来ると思ってたんですが、Nintendo Switch版が発売されるそうで。Nintendo Switchはよく分からないんですが、HD振動っていう機能がありますよね。対応しているのかは分かりませんが、対応してたらとんでもない。パルクールのあの触覚が体感できるのかもしれない。とんでもない。

 

 という訳で、Hover:Revolt of Gamersのリリースがめちゃめちゃ楽しみだし、既に楽しいので沢山の人とマッチングして街の中を走り回りたいです。

「コンシューマーゲームアレルギー」だった話

2月にリリースされた『NieR:Automata』がめちゃくちゃ良かった。前作の『NieR Replicant/Gestalt』は未プレイ、ストーリーとか設定を知っている程度だったから楽しめるか不安だったけど、全然そんな事は無くて、物凄く楽しかった(以下ネタバレあります)。

 

 国産RPGとかその類を食わず嫌いしていて、ドラゴンクエストとかファイナルファンタジーをプレイした事が無かったんですよね。RPGがそもそも苦手で、レベル上げが効率良く出来ない。ポケモンRPGだと思ってるんだけど、死ぬほど苦手だった。

 あと日本語ボイス付きゲームも苦手。声優さんは凄いと思うけど、どうしても声優の存在を意識しちゃうから。『ゼルダの伝説』は大好きだけど、新作がフルボイスだと聞いて正直嫌だった(『ゼルダ』の良さはボイスが無いところにあると思うんですよね。でもSwitchを持っていなくて未プレイなので、何とも言えません。意外とフルボイスが良かったりするかもしれないですね)。

 

 そんな不安ばっかりで始めた『NieR:Automata』だったけど、冒頭にもあるように、めちゃくちゃ楽しかったんです。勿論ストーリーも音楽も良いし、展開も。システムも凄く良かった。アクションも爽快だし、見せ方が上手いんだと思う。

 前作にノベルゲーム要素があるのは知っていたけど、いざ今作で体験してみるととっても楽しかった。前作のノベルは長かったり、ゲームオーバーになったりとかで不満が多かったみたいだけど、今作はすんなり入れたし、前作未プレイの私にとって「これがあのノベルゲームか!」って少し嬉しかった。

 特に印象的だったのはBルートのN2のホログラム。ムービーをぼんやり眺めてたら女の子が立ってたからびっくりした。見間違いかと思ってゲームを強制終了、もう一度やり直して確認したけど、やっぱり女の子ははっきり見えた。その時はそれが何なのか分からなかったから凄くゾッとした。

 

 結果、100時間くらいプレイしていました。ファストトラベルが使えるようになるのを知らなくて、使えない時にサブクエストでフィールドを奔走していたのもあるけど、クリアした後も魚図鑑とか武器コンプリートとかに勤しんでいました。

 正直言って、8000円でこんなに楽しませて貰って良いのかな、という気持ちが一番大きいです。普段Steamで2000円とか3000円のインディーゲームを買って遊んでるけど、全然比べ物にならなかった。勿論値段とか環境とか色々違うけど、コンシューマーゲーム様様だなって思わされた。

 

 ここからは極論だけど、インディーゲームをプレイしている人の中には「コンシューマーゲームなんて面白くない、コンシューマーの時代は終わりだ」って思っている人がいると思うんです。私も最近少しそう思ってた。言っちゃえば「コンシューマーゲームアレルギー」。インディーゲームは個人で開発してるから、ひねりにひねったアイデアが一杯詰め込まれていて面白い。私は『トリコ』を7年待っていた人だけど、結果的にあまり好評じゃなかったみたいで悲しかった。確かにちょっと期待外れだった。『トリコ』も凄かったけど、この7年の間に、凄いゲームが個人からも企業からも沢山生まれちゃったから「『トリコ』、7年とか言ってるけど大した事ないじゃん」っていう意見が多かったんだと思うんですよね。

 でも『NieR』をプレイして「全然コンシューマーゲーム終わってないじゃん」って思った。それくらい感動したし、ただただ凄いなあって思わされた。本当にプレイして良かったです。特に、コンシューマーゲームに抱いていた偏見みたいなのを取り除けて良かった。凝り固まった思考だと、何が楽しいか、何が面白いかの正しい判断が出来なくなっちゃうと思うからね。だから、いないとは思うけど「コンシューマーゲームアレルギー」みたいなのになっちゃった人が『NieR:Automata』をプレイ出来ないのは少し可哀想なのかもしれない。

インディーゲームとイベントの話

 大学に入ってからインディーゲームにどっぷり嵌りました。よく「インディーゲーム」という定義について、個人開発者とか大手ゲーム会社とかの間でも論争が起こるみたいなんですが、ここでは「Steamで発売されているような、どこの誰が作ったかも分からないゲーム」と定義します。インディーゲームを好んでプレイする人の中には「誰が作ったか」、つまり開発者やデベロッパーを重視する人もいると思いますが、一般的なゲーマーからしたらそんなのはどうでもいいんです。寧ろインディーゲームそのものを知らない人の方が多い。Minecraftはインディーゲームだけど、そうだと知ってプレイしている人はほとんどいないと思います。最近はPlayStation × Indiesとかファミ通の「とっておきインディー」のお蔭で、誰でも簡単にインディーゲームに手を伸ばせるようになったけど、だからといってわざわざPS4でNidhoggをプレイする人がいるとは思えないんです。元々その存在を知っている人は別として。「よくわからんゲームがある」位にしか思われないでしょう。その「よくわからんゲーム」をここでは「インディーゲーム」として定義することにします。

 

 東京ゲームショウに参加し始めたのは大学生になってからなので、まだ2回しか行ったことがありません。そのうちの1回、大学1年生の時の私はデベロッパーなんて知らなかったので、ゲームショウ内のインディーゲームコーナーはざっと見て回る程度で、「たくさんインディーゲームがあるなあ」とか「外国人が多いなあ」位にしか思っていませんでした。

 そして2回目、TGS2016。この時にはもう立派な「インディーゲームプレイヤー」になっていたので、インディーゲームコーナーへの期待に満ち溢れていました。特に、私が一番好きなデベロッパーが、かなり前からリリースを楽しみにしているゲームを引っ提げてブースを出すと聞いたので、とってもワクワクしていたし、何より応援している一プレイヤーとして開発者と何かお喋り出来たらいいな、とも思っていました。海外のデベロッパーなのですが「Good!」とか、簡単な一言だけでも良いのでコミュニケーションを取りたかった。それくらい楽しみだったので、TGSのサポーターズチケットを使って、一番にインディーゲームコーナーに行こう、目当てのブースに行こうと計画していました。

 サポーターズチケットとは、一般来場者よりも早く入場できる、所謂優先チケットです。優先チケットを駆使して入場したので、会場内はほぼガラガラでした。インディーゲームコーナーに足を踏み入れ、好きなデベロッパーの名前が書かれているブースを見つけた時、ドキドキが止まりませんでした。ここに、あのゲームの開発に携わっている人がいるかもしれないんだ、これがあのデベロッパーなのか、どうしよう、と頭の中はぐちゃぐちゃでした。しかしブースに近付こうとした瞬間、何やら異様な雰囲気が漂ってきて「何かがおかしい」と別の意味でドキドキし始めたんです。

 見えたのは、名刺交換をしたり楽しそうに談笑している関係者たちの姿でした。開発者かどうかは分かりませんが、首から名札のようなものをぶら下げていたので、関係者であることは間違いないです。それを見た瞬間「もしかして場違いかもしれない」と思い、一旦インディーゲームコーナーを後にして、隣のVRコーナーを見て回ることにしました。「早く来過ぎたのかもしれない、まだ準備段階だったのかも」と思っていました。

 12時近くになり、改めて好きなデベロッパーのブースに向かいました。関係者らしき外国人の姿が見えてワクワクしましたが、やっぱり誰かと名刺交換しています。楽しみだったゲームの試遊台は空いていたのでプレイしましたが、操作方法も何もかも分からず、5分程コントローラを弄っていましたが、凄く怖かったし空しい気持ちになってブースを後にしました。私がプレイしている間も、デベロッパーの人は私の後ろで関係者らしき人と談笑を続けていました。楽しみにしているゲームをプレイ出来たのは良いけど、なんだかモヤモヤしていました。

 多分タイミングが悪かったんだと思います。インディーといえど、プレイヤーが開発者陣とお話ししようなんて夢物語、甘い考えだったのかもれません。

 そのままVRコーナーに戻りました。VRコーナーの中でも、壁沿いの狭いスペースで出展しているブースのゲームを中心に見て回ろうという考えでした。企業とか大手のVRコンテンツがホール内の中央あたりに展開されていたのに対し、こちらは小さな机とパイプ椅子が並んでいるという、本当に簡素な作りのブースだったので、多分専門学生とか大学院の生徒さんや小さな会社が作成したVRゲームの展示だったのかもしれません。そしてかなりガラガラ、同ホール内のインディーゲームコーナーや物販コーナーに比べ、ほとんどプレイヤーもいませんでした。しかし、ここのブースの人たちがとっても素晴らしかったんです。

 ブースに近付くと「遊んでいきませんか?」と声を掛けられました。しかしブースに掲げられた「整理券」の文字を見て、「整理券を持っていないので……」と返したところ、「今ガラガラなんで是非遊んで行って下さい、沢山の人に遊んでほしいし感想を聞きたいんです!」と言われて驚きました。上から目線のように思われるかもしれませんが、私が開発者陣に求めていた反応がまさにこれだったのです。プレイし終わった後も、感想だったり、どこが良かったかとか、色々な話をすることが出来ました。「すごく面白かったです!」と伝えた後の「ありがとうございます!」という彼らのキラキラした姿を忘れることが出来ません。

  その日の夜、好きなデベロッパーが大手ゲーム会社の偉い人だったり他の有名ゲームクリエイターとか関係者とのツーショットを上げているツイートを見て、悲しくなりました。プレイヤーと開発者、受け手と作り手の関係はこんなものかと思わされました。

 

 ゲームショウ以外にも、いくつかインディーゲームのイベントに行きましたが、はっきり言ってどれも似たような感じでした。イベントのリピーターとして何回か同じイベントに参加するとスタッフさんは顔を覚えてくれるんですよね。「また来てくれたんですね」と会話は弾むのに、いつも目に入るのは業界人らしき人が名刺交換をしている姿。それを見る度に「怖い」「近付けない」と思うし、自分の場違い感が恥ずかしくなります。実はそのイベント、私が好きな日本のゲームデザイナーが主催していて、彼自身も不定期にイベントに訪れているようでした。運が良ければ会える、という感じです。私は3回行ったのですが、結局姿を拝めず諦めて帰ろうとした瞬間、目の前の扉からそのゲームデザイナーが颯爽と現れてびっくり、頭が真っ白になりました。中学生の時からそのデザイナーの作ったゲームが好きで、言ってしまえばゲームを好きになるきっかけを与えてくれたという「憧れ」の人物だった訳です。しかし彼は、目の前に立ち竦む私には目もくれず、私の後ろのテーブルで談笑していた業界人たちの輪の中に入って行ってしまいました。そりゃそうですよね。でもその時のスルーっぷりがかなりトラウマだし、少し怖かった。

 

 プレイヤーである私にとって、インディーゲームのイベントというものは、作り手と受け手の距離が近いイベントだと思っていました。同じく「インディー」の名がつくものとして「インディーズバンド」が挙げられます。私は中学から高校生の間、いくつかのインディーズバンドを追いかけていましたが、いつもファンとバンドの距離が近く、それがとても心地良かったのを覚えています。「応援してます」、「○○ちゃん、ありがとう!」といった簡単なコミュニケーションですが、ファン、聴き手である私にとってのバンドの存在は大きかったし、バンドにとってのファンの存在も無くてはならないものであるはずだと思うんです。追いかけていたバンドが大きくなり、有名になっていくのを見ると、子を送り出す親の気持ちというか、良かったなあという気持ちになるんです。「わしが育てた」というのとはちょっと違うんですけどね。

 だからインディーゲームとはいっても、作り手にとっての受け手の存在、受け手にとっての作り手の存在というのは何よりも大切なことなのではないでしょうか。ゲームに限らず、どの作品にも重要な関係だと私は思っています。

 

 今年、Tokyo Indie FestとBitSummitに一般参加したかったのですが、「デベロッパー同士で盛り上がっていて近付きにくいブースがあった」とか「アウェイだった」とかいうBitSummit過去参加者のツイートとか意見を見ると萎縮してしまいます。全部が全部そういうブースだとは思っていないけど、ちょっと悲しくなりました。別に名刺交換してようが、自分のゲームを売り込む良い機会であろうが、心に傷を負った私からしたらもうどうでも良いんですが、プレイヤーの存在だけは忘れないで欲しいです。そもそもそういうのはTokyo Indiesとかイベント後の交流会でやったら良いんじゃない? ってちょっとだけ思ってます。開発側ではないので分かりませんが。偉そうでごめんなさい。

 そういうこともあって、Tokyo Indie FestとBitSummitに参加するかは分からない。TGSも行くけど、インディーゲームコーナーは遠くから眺めるだけかもしれない。悲しい思いはしたくない。それだけです。